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可視光通信コンソーシアム(VLCC)   
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【灯台サブプロジェクト】

灯台サブプロジェクトは、「社会システムプロジェクト」の1つで、可視光通信による遠距離通信の可能性について研究しています。


これまで灯台の明かりには白熱電球が多く使われてきました。しかし、停電の影響を受けるほか、約3か月に1回は電球の交換が必要であったりと、欠点も少なくありませんでした。
そこで、消費電力が少なく、二酸化炭素(CO2)削減効果があるLEDを利用した灯台が最近増えてきました。

そのような背景の中、2007年9月より灯台サブプロジェクトが立ち上がり、既存のLED灯台を応用した遠距離可視光通信の実現へ向けて活動を開始しました。


灯台への可視光通信応用イメージ
(可視光通信を応用した灯台のイメージ図)

2008年10月、千葉県の九十九里浜において、LED灯器を使用している灯台からの発光信号に情報を載せて、長距離通信が可能であることを確認する基礎実験が行われました。

この実験において「イメージセンサ通信技術」(※)を活用することで、可視光通信では世界最長距離の遠距離通信実験に成功しました(通信距離2kmでは通信速度1022bps、通信距離1kmでは通信速度1200bpsを記録)。

(※)イメージセンサ通信技術:可視光通信の受信部は、通常フォトダイオードなどのデバイスを利用するのが一般的ですが、可視光イメージセンサ通信はカメラ等に利用されているイメージセンサを利用して可視光通信を行う技術です。



実験で使用した灯台
(2008年10月の実験で使用したLED灯器)

実験の様子
(LED灯器から2km地点の様子)

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2009年12月、波により揺れ動く模型船上から通信実験に成功!



さらに、2009年12月24日に海上保安試験研究センターの回流水槽を使った模擬実験(縮尺=1/13)では、東京湾内のデータを元にさまざまなパターンの波を発生させ、揺れる模型船上でも「ディスカバリ(捕捉=画像内での通信光の座標を決定する)機能」や「トラッキング(追跡=時間とともに動く通信光に対応して通信を続ける)機能」を活用することにより、送信制御装置で変調し30m離れた小型LED照明(写真参照)から送信したデータを、イメージセンサ通信により受信することに成功しました(通信速度1200bps、実際のLEDブイに換算して通信距離約400m相当)。この実験結果をもとに、灯台と船舶間、また船舶同士への可視光通信の海上における実用化について、さらに検討を重ねていきます。

模擬実験イメージ(海上保安庁回流水槽使用)


回流水槽実験イメージ図

回流水槽装置イメージセンサ装置を搭載した模型船
(左:回流水槽装置、右:イメージセンサ装置を搭載した模型船)

模型船に設置した受信端末の表示画像実験に使用したLED照明
(左:模型船に設置した受信端末の表示画像、右:実験に使用したLED照明)


実験の動画はこちら



また、この実証実験により、画像がぶれている中でも、通信光を捕捉し、追跡できることが実証できましたので、灯台以外の応用、たとえば、多数のLEDタグをつけた移動体をID認識しながら追跡し、表示するような「AR(拡張現実感)」的な応用をはじめとして、さまざまな応用への展開も検討していきます。

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2011年12月、実使用のLED灯台およびLED灯浮標(ブイ)と船舶間の通信成功



2011年10月に、灯台サブプロジェクトでは横浜港内でプレジャーボートと灯台用LED灯器との間で世界初の通信実験を行いました。この実験では仮設したLED灯器を連続点灯させた状態で受信しました。
プレジャーボートLED灯器
(左:プレジャーボート、右:LED灯器)

これまで模擬実験を行なってきた実験室とは異なり、海上では不規則な波や潮の影響があるだけでなく、気象の影響を受けます。特にプレジャーボートのような小型船舶では波の影響が通信に対して大きく影響を与えるため、船の振動による発信源捕捉に影響が少ないイメージセンサ通信が効果的であることが実験を通じて分かりました。

そして同年12月に横浜港内において実際に運用しているLED灯台、LED灯浮標(ブイ)と船舶間での通信実験を行いました。

海上保安庁様の灯台見回り船に東芝様は雲台設置型受信装置(写真参照)を、カシオ計算機様は双眼鏡附帯AR表示型受信装置(写真参照)をそれぞれ設置し、またLED灯台及びLED灯浮標に送信機をセットし実験を開始しました。
雲台設置型受信装置(東芝)双眼鏡附帯AR表示型受信装置(カシオ計算機)
(左:雲台設置型受信装置(東芝)、右:双眼鏡附帯AR表示型受信装置(カシオ計算機))

実際の運用環境下での実験であり、通信時間については灯台・灯浮標の点滅周期に合わせ、灯台は4秒毎に0.4秒、灯浮標は3秒毎に0.4秒の発信を繰り返すという条件で通信を行いました。
LED灯台LED灯浮標
(左:LED灯台、右:LED灯浮標)

実験の結果、
(1)海上の灯浮標と海上の船舶間での可視光通信に初めて成功 
(2)実際に運用中のLED灯台及びLED灯浮標と船舶間での可視光通信に初めて成功(通信距離=最大約2km、通信速度=1022bps、または300bps)
という成果を収めました。

この実験を踏まえて、今後以下の取り組みをしていく予定です。
・表示方法など海上における利用者へのマンマシンインターフェースの検討
・実用化への課題事項の整理
・通信品質向上の検討


当実験の詳細は、海上保安庁様の報告文書をご覧ください。
「灯火を活用した新たな情報提供に関する調査研究」(可視光通信技術の活用)
http://www.kaiho.mlit.go.jp/syoukai/soshiki/soumu/seika/h23/h23_00.pdf

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2013年2月、可視光通信を用いた航路標識の情報表示実験について



これまで、灯台プロジェクトでは、可視光通信のイメージセンサ通信により、海上などで既存のブイを使った長距離通信の実験に成功してきました。

それらの可視光通信としての基礎的な成果(実際の海の上でkmオーダが船上で稼働し得るかの確認)をふまえて、灯台プロジェクトでは現在、航路標識を用いた可視光通信の有望な応用であるAR (Augmented Reality:強化現実感) を利用した航路ガイドに対する検討も始めております。

今般、複数のLED航路標識(ブイ)からの同時受信データをもとに、これまでと同じく、カメラを受信デバイスとした可視光通信(イメージセンサ通信)を用いて、情報表示実験を夜間屋外にて実施し成功しましたのでご報告いたします。


【主催】
海上保安庁海上保安試験研究センター(可視光通信コンソーシアム 灯台プロジェクト)

【日時/場所】
2013年2月21日
東京都立川市 立川飛行場(陸上自衛隊立川駐屯地)滑走路 (下図参照)
立川飛行場(陸上自衛隊立川駐屯地)滑走路

写真は、受信位置からのマーカの見え方、背景光は滑走路施設内光および、立川北部の街灯り
立川北部の街灯り

【主な使用機器】
○送信側
・可視光通信変調機能付灯器(海上保安庁海上保安試験研究センター)
LED灯器III型(緑1、赤2)、LED浮標灯器III型(緑1)
実験灯器ブイの点灯

○受信側
・受信用カメラ(イメージセンサ通信 受信デバイス)
-カシオ計算機(株)製 試作機。 600fpsべース、最大20個のIDマーカを捕捉・追跡しつつデータ受信可能
・AR航行ガイド表示PCプログラム
-海上保安庁海上保安試験研究センター製
・上記システムを下図のようにセットップし、随時移動しながら、実動作を確認する。
受信装置構成図受信装置写真

【実験結果】
3つの動作モードについて、最大距離150m先のマーカを含む4つの航路標識を捕捉、受信しました。航路標識の点滅に対する応答も、点灯後約0.1秒ほどであり、背景光を含む多数の光源から可視光通信の個別データを送信する航路標識のみを識別・受信し、それに併せたAR 表示を行うという初期の性能が発揮できることを確認しました。
また、航行ガイドとしてのAR表示が、実際のフィールドでの提示方法として、大きな可能性があることも確認できました。

ARの受信結果表示例


1.航路障害物エリア(点表示 アニメーションつき)
これは、単一の航路標識に関する、AR表示です。
孤立障害など、航路標識周辺が危険域であることを、アニメーションにより分かり易い表示をしております。
この表示では、右前方に、周辺が危険な領域がある事が実フィールドのカメラ画面上で示されています。
航路障害物エリア(点表示 アニメーションつき)

2.立入禁止エリア(面表示)
こちらは、複数(4つ)の航路標識を使って、立ち入り禁止エリアをAR表示したものです。
遠距離の複数のマーカで表される面をそのままAR表示してもつぶれれて分かりにくいものになるため、立ち入り禁止面を下面とした直方体を想定して3Dとして表示することにより、実際の距離感を表現できるようにしています。
この表示だと、もうしばらく直進すると、立ち入り禁止エリアに入ってしまう事が分かります。
立入禁止エリア(面表示)

3.航路法線表示(線表示)
こちらは、航路を線表示するものです。これも距離感が掴み易いように、3D的な表示をしています。
ブイの名称(番号)を示すとともに、左舷側を緑、右舷側を赤の法線で結ぶことにより航路を示す形になっています。
(つまり、緑と赤の線の間が航路であり、船の進入すべき位置と方向が確認できます。)
航路法線表示(線表示)

今回は、背景光を含む、実際の夜間屋外での実動作状況の確認が主な作業でした。
今後、光学系(レンズ画角など)の調整をふまえた長距離通信や、受信点での揺動(波による揺れ)によるAR表示の安定性などの実証、確認が必要です。
以上の実験の知見をもとに改良を重ねて、より実際のフィールドで確実に動作するARによる航行支援を検討していきます。

今後は、灯台における実用化を目指した応用検討、技術検討、実証実験を推進しながら、灯台への実用化への可能性をさらに研究していきます。


【灯台サブプロジェクト参加企業】(2012年現在)
海上保安庁/カシオ計算機株式会社/株式会社東芝



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